ペップトーク

ペップトーク PepTalk とは。

ペップトークとは、アメリカで監督やコーチが競技前に選手を励ますために行っている「短くて」「わかりやすく」「肯定的な」「魂を揺さぶる」言葉がけです。

ポジティブな言葉がけが大切な人の心や脳に影響を与え、潜在能力を引き出すことも可能です。

このメソッドを使用して様々な場面での「言葉掛け」を工夫することによりスポーツ等の本番直前だけでなく普段の会話でも前向きな姿勢を作り出すことができるのです。

現在は教育やビジネスに取り入れ大いなる効果を発揮している学校や会社がございます。

私は医療・福祉においてペップトークを用い健康が広がるよう努力したいと考え、平成30年に日本ペップトーク普及協会の認定講師を取得しました。

一般財団法人日本ペップトーク普及協会は会長の岩崎由純がアメリカで体験し感動したPepTalkを日本に広めようと設立されました。今では全国各地に100人を超える認定講師がいて講演・研修が行われています。協会では岩崎由純・浦上大輔・占部正尚の3名が中心となり基礎から講師養成にいたるところまでペップトークの体系化に成功しました。

ペップトークストーリーNo.1

 脊柱管狭窄症に加えて転倒にて骨折し歩けなくなった川島(仮名)さん。入院し3ヶ月が経過しているがまだ一人では歩けていない。

ある日の午後、元気が売りの看護師山本さんが川島さんへ声を掛けた。

「かっわしっまさーん、どう歩けるようになった?頑張って、ガンバレ。ファイトー!」

「はいよー」と言ったものの「頑張ってるんだけど、これ以上どうすればいいのだろう?どうしたらみんなの期待に応えて歩けるようになるのだろう。もう3ヶ月。みんなどんどん退院して行く。私はもうこれ以上良くならないかもしれない。」と頭の中でネガティブな考えが浮かんでくる。

それ以降、元気が出ない川島さん。

そんな様子を見て看護師長の石坂さんが声を掛けます。

「川島さん、いつも頑張ってますね。リハビリの効果は人それぞれです。じっくり体力や筋力をつけた方が後がいいですよ。飽きちゃってるかもしれないけど繰り返しの練習が大切です。焦らずリハビリやりましょう!」

「ありがとう師長さん」そう言った川島さんの表情はみるみる和らいでいきました。

翌日のリハビリ室には歯を食いしばって重りを持ち上げる川島さんの姿がありました。

 

解説;

ペップトークでは相手の状況によって掛ける言葉を選びます。相手の想いを受容し、状況を承認して、目標に向けた行動を促し激励します。これを4つのステップで表現します。

では、先ほどの師長さんの声掛けを4つのステップで表してみます。

  受容;いつも頑張ってますね

  承認;効果は人それぞれ、じっくり体力・筋力をつけた方があとで楽ですよ

  行動;繰り返しの練習が大切です

  激励;焦らずリハビリしましょう

このように相手に合わせた言葉選びができると上手に励ますことができるのです。

かく言う私も実生活ではまだまだ発展途上のペップトーカーです。

一般財団法人日本ペップトーク普及協会については、こちらです。 https://www.peptalk.jp